HRNにおける患者は全小児科患者の中で最も感染率が高い。健康新生児室(レベルIおよびUケア)の感染率は典型的には1〜2感染症/100退院患者数であるが、HRN(レベルVケア)での感染率は通常、6〜30以上感染症/100退院患者数である。これらの重症新生児(infants)への臍カテーテル、人工呼吸器、その他の侵襲的手技の広範な利用とともに、HRNは、サーベイランスデータが感染管理と予防策の方向付けにおいて特に有用である区域となった。
重篤な新生児の院内感染症の最も重要な危険因子の一つは出生時体重(birthweight)である。出生時体重1000g以下の新生児は、出生時体重2500g以上の新生児より実質的に感染率が高い。出生時体重が500g減少するごとに院内感染率は3%ずつ上昇すると考えられている。さらに、感染症を引き起こす病原体は出生時体重のグループによって異なるようだ。出生時体重カテゴリー別に感染率を層別化すると、病院が同じ体重カテゴリーの新生児の感染率を直接比較することが可能になる。感染リスクのもう一つの代用(proxy)、平均入院日数は患者数を基にしたHRN感染率を調整するのに有用であろう。
HRNサーベイランスの構成要素に必要なものは:
l 月初めにHRNにいる全患者およびその月にHRNに(新たに)入院してきた全患者で、NNISのHRN患者の定義に合致する患者は体の全部位の院内感染症がモニターされる。
l 患者が院内感染症に罹ったならば、サーベイランスデータはNNIS感染症ワークシートに記録する。
l 感染症は、患者がHRNにいたときに、罹患したものでなければならない、すなわち、感染が分娩中に獲得されたものでないならば、それはHRNに到着した時点では存在しなかった、あるいは潜伏期でもなかった。
l 全患者は、HRNから病棟へ転送された後48時間、感染症についてフォローされる。
l 患者が月の終わりに転送され、HRN入院に関連した感染症が48時間以内に、しかし次の月に、明らかとなったならば、転送日は感染日と記録される。したがって、その感染症は患者がモニターされるHRN集団にいた月にカウントされる。
l 次のサマリー情報は、4つの出生時体重カテゴリー別に各患者について1日1回収集される。
1. HRNに入院した新患者数
2. その日のHRNの患者数
3. 臍静脈カテーテル/中心静脈ラインの患者数、人口呼吸器の患者数
l 月の最初の日と次の月の最初の日に、各体重カテゴリーの患者数が、各患者がHRNですでに過ごした日数と同様に、カウントされる。
ある器具の使用は感染リスクの決定に重要な役割を演じている。器具利用率(全入院日数の%)は、器具装着日数を全入院日数で割ることで計算される。器具別利用率は次のようになる:
ライン挿入日数
臍静脈および中心静脈カテーテル利用率=――――――――――――――――――――
入院日数
呼吸器使用日数
人工呼吸器利用率=――――――――――――――――――――――――
入院日数
全器具利用率は次の公式を使う:
ライン挿入日数+呼吸器使用日数
全器具利用率=―――――――――――――――――――――――
入院日数
器具別・リスク別感染率
1000g以下の新生児の感染症数
1000g以下の新生児の入院日数当たり感染率=―――――――――――――――――――
1000g以下の新生児の入院日数
2500g以上の新生児のカテーテル関連BSI数
2500g以上の新生児のカテーテル関連BSI率=―――――――――――――――――――
2500g以上の新生児のカテーテル装着日数
1501-2500gの新生児の人工呼吸器関連肺炎数
1501-2500gの新生児の人工呼吸器関連肺炎発生率=―――――――――――――――――――
1501-2500gの新生児の人工呼吸器装着日数
上記は1000倍されて、感染率と表現される。
出生時体重グループ別感染症数
出生時体重グループ別感染率=――――――――――――――――――― ×100
出生時体重グループ別患者数
3.平均入院日数
次の公式に従って、体重別に計算される。
a + b + c
平均入院日数=―――――――――――――――――――――――――
d+e
a = 月の最初の日にHRNにいた患者がHRNで過ごした日数
b = この月にHRNにいた全患者が過ごした日数(patient-days)
c = この月の最後の日にHRNにいた患者がHRNにとどまるであろう付加的日数
d = この月の最初の日にHRNにいた患者の数
e = この月にHRNに入院した患者数(new arrivals)